栃木県の温泉:概要 那須温泉(栃木県那須塩原市)の開湯は舒明天皇2年(630)、傷ついた鹿が湯浴びしているのを神の化身に導かれ発見したのが始まりとされます。その神の化身を祀ったのが那須温泉神社で日本三代実録や延喜式神名帳に記載あれ当時の国司や藩主なども湯治に訪れています。又、九尾の狐で知られる殺生石も温泉街の外れにあり江戸時代には松尾芭蕉も訪れ紹介されています。泉質は源泉毎に異なり主に硫化水素泉や酸性明礬泉など。塩原温泉(栃木県那須塩原市)の開湯は大同元年(806)に如葛仙が発見したのが始まりと伝えられています。古くから名湯として知られ弘法大師や源頼義、義家父子、明治時代以降は数多くの文人墨客が訪れています。大きく11箇所の温泉に分かれて温泉郷を形成している事から塩原十一湯などと称されそれぞれ泉質が異なっています。湯西川温泉(栃木県日光市)は平安時代末期、平家の一族である平忠実がこの地に落ち延び、その後裔が源泉を発見したのが始まりとされます。現在でも平家に纏わる風習が残っており落ち着いた温泉街が形成されています。泉質はアルカリ性単純温泉。川治温泉(栃木県日光市)は享保年間(1716〜1735年)、地形が変わるほど男鹿川が氾濫し突如として源泉が湧き出たのが始まりとされます。温泉街には会津城下と日光とを結ぶ会津西街道が整備されていた事もあり多くの旅人達から利用されました。泉質はアルカリ性単純泉。
|
|