荒井家住宅(矢板市)概要: 荒井家住宅は延宝4年(1676)の火災後に再建されたもので、寄棟、茅葺、桁行き12間(23.5m)、梁間5間半(10.4m)、外壁は真壁造り、鏝押えの農家建築です。
内部は向かって左側全体の2/5程が土間で前面左端が厩、その奥が台所(流し)、その他が作業空間。中央部は板間で前面が勝手南間(3間×2間)、奥が勝手北間(3間×3間半)、2間共に囲炉裏が備え付けられ日常生活が営まれていました。右端部は畳間で中ノ間(畳敷き6帖)、座敷(畳敷き8帖)、上座敷(畳敷き8帖)が配され建物の一番端には雪隠がありました。
荒井家は代々庄屋など上役を勤めた家柄で正面には長屋門(明治30年:1897年建築、木造平屋、切妻、こけら葺、桁行12.9m、梁間4.6m、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ、腰壁は下見板張り縦押縁押え)を配すなど当時の上層大型農家建築の様相を今に伝えるものとして主屋と長屋門が昭和43年(1968)に国重要文化財に指定されています。
又、敷地内にある大カヤは承応3年(1652)、当時の領主奥平氏が苗木を配布しそれを植樹したと伝えられるもので推定樹齢約300年、樹高22.0m、幹周3.27m、枝張り東西17.3m、南北17.4m、昭和38年(1963)に矢板市指定天然記念物に指定されています。
長屋門を簡単に説明した動画
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