日光街道: 鉢石宿〜宇都宮宿

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概要・歴史・観光・見所
日光街道概要: 日光街道は江戸時代初期の寛永13年(1636)に開削された街道で、幕府からは日光街道東海道、中山道、甲州街道、奥州街道と共に五街道として最も重要視された街道の1つです。元和2年(1616)1月江戸幕府初代将軍徳川家康が駿府城(静岡県静岡市)で死去すると、遺言により久能山(現在の久能山東照宮)に葬られ1年後に御霊が日光に遷る事となり、日光東照宮の造営と江戸と日光までの街道の整備が急務となりました。街道の方は既に古道があり、それらを利用していましたが、日光東照宮には将軍家だけでなく諸大名も参拝に訪れ、さらに、会津城下に集められた奥州の物資が会津西街道(下野街道)を通して江戸まで運ばれた為、整備された新たな街道が求められ日光街道、及び奥州街道が開削されました。江戸日本橋から日光東照宮がある鉢石宿まで約143km(約36里)には21の宿場(千住から宇都宮間にある17宿は奥州街道と重複しています。)を設け、寛永2年(1625)からは松平正綱が街道の両脇の植樹に着手、慶安元年(1648)には松平正綱が現在に見られる杉並木を整備します。これらの並木道は例幣使街道と会津西街道を合わせると全長約37km、杉は約1万2千5百本にものぼり国指定特別史跡、国指定特別天然記念物に指定され、世界最長の並木道としてギネスブックに登録されています。 

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宇都宮宿・概要: 宇都宮宿(栃木県宇都宮市)は宇都宮藩の藩庁と藩主居館が設けられた宇都宮城の城下町として整備されました。江戸からここまでは日光街道と奥州街道は同一の行程で城下の一角に追分があり、北進すると日光街道、東進すると奥州街道となります。宇都宮は藩内の行政、軍事の中心地、家臣(武士)達の消費地、交通の要衝、二荒山神社(下野国一之宮)の門前町など様々な面で発展し宿場には本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠42軒、戸数1200余、人口6000人余と大きく発展しました。

徳次郎宿・概要: 徳次郎宿は江戸日本橋から18番目の宿場町で、当初は上徳次郎宿だけでしたが享保13年(1728)以降は下徳次郎宿、中徳次郎宿が加わり3つの町で1つの宿場町を形成しました。1つ1つは小規模でしたが合わさった事で本陣3軒(その内1軒は仮本陣)、脇本陣4軒(その内1軒は仮脇本陣)、旅籠72軒、戸数168軒、人口653人と宿場町としては充実した内容となっています。鎮守である智賀都神社は奈良時代末期に当寺の領主久次郎の一族により日光二荒山神社の分霊を勧請したのが始まりとされ、当地が分家筋にあたる為、外久次郎とよばれました。この外久次郎(そとくじら)が転じて徳次郎(とくじら)と呼ばれるようになり地名の由来となっています。

大沢宿・概要: 大沢宿は江戸日本橋から19番目の宿場町ですが、日光街道の中では比較的に早くから整備されました。元和2年(1616)1月に徳川家康が死去すると遺言に従い日光に御霊が勧請される事となり、翌年の元和3年(1617)には大沢村を宿場町として整備し大沢宿が成立しています。寛永4年(1627)には3代将軍徳川家光の命により将軍の日光東照宮参拝の際の宿所となる大沢御殿が造営されるなど、宿場町も繁栄し多くの飯盛女もいたようです。江戸時代後期には本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠41軒、戸数43軒、人口278人の規模となっています。

今市宿・概要: 今市宿は江戸日本橋から20番目の宿場町で、日光街道の他、会津西街道、会津北街道(大田原道)、日光例幣使街道が交差(分岐)する交通の要衝として発展しました。日光街道と日光例幣使街道との分岐点では追分地蔵尊(石造地蔵菩薩坐像)が安置し、8代将軍徳川吉宗が日光東照宮に社参の際にも参拝したと伝えられています。古い町並みは失われつつありますが、瀧尾神社や報徳二宮神社、如来寺など数多くの古社寺が境内を構え当時の繁栄が伺えます。今市宿は江戸時代後期に本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠21軒、戸数236軒、人口1122人の規模となっています。

鉢石宿・概要: 鉢石宿は江戸日本橋から21番目の宿場町で、日光東照宮の門前町として発展しました。松尾芭蕉の「奥の細道」やイザベラバード(イギリス人、女性紀行家)の「日本奥地紀行」で日光東照宮参拝の際にも鉢石宿を利用しています。江戸時代後期には本陣2軒、旅籠19軒、戸数223軒、人口985人。


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