本堂(西明寺)概要: 西明寺本堂は正平6年(1351)に兵火で焼失後、応永元年(1394)に益子勝直によって再建され、江戸時代中期の元禄14年(1701)に大改修したもので、木造平屋建て、寄棟、銅板葺き、平入、桁行5間、梁間5間、外壁は真壁造り板張り、木部朱塗り。内陣と外陣の区切りは引き違い板戸で、内陣の天井は格天井で格にはそれぞれ人物花鳥等、外陣天井は鏡天井で龍の墨絵が描かれ、欄間には精緻な彫刻が施されています。西明寺本堂は室町時代の大型御堂建築の遺構として貴重な事から昭和37年(1962)に栃木県指定有形文化財に指定されています。
本堂内陣に設置されてる厨子は応永元年(1394)に制作されたもので一間厨子、宝形造、板葺、外壁は黒漆塗り仕上げ、室町時代に制作された厨子の遺構で意匠に優れ保存状態も良く大変貴重な事から昭和37年(1962)に国指定重要文化財に指定されています。厨子には鎌倉時代から室町時代に制作された様々な仏像が安置され、聖観音菩薩立像、十一面観音菩薩立像、勢至菩薩像、天部立像、順札観音菩薩立像、馬頭観音菩薩立像、菩薩立像、如意輪観音菩薩像が名称「西明寺本堂厨子内仏像群」として平成4年(1992)に栃木県指定文化財に指定されています。その他にも木造如意輪観世音菩薩坐像(制作年:室町時代・寄木造、彫眼、像高91p、肩幅38p)と木造千手観音菩薩立像附木札6枚(弘長元年1261年(1枚)・弘長2年1262年(1牧)・寛文4年1664年(2枚)・宝暦12年1762年(1枚)・寛政12年1800年(1枚))、木造千手観音菩薩座像(制作年:鎌倉時代)が栃木県指定文化財に指定されています。
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