塩原八幡宮(栃木県)概要: 塩原八幡宮は栃木県那須塩原市中塩原に鎮座している神社です。塩原八幡宮の創建は平安時代初期の大同2年(807)に勧請されたのが始まりと伝えられています。康平元年(1058)には源頼義、義家父子が前九年合戦(現在の東北地方を支配した安部貞任が朝廷に反旗を翻した為、討伐軍が派遣された)の折この地を訪れ、祭壇のしめ竹の代わりに杉苗を2本を植え戦勝祈願しました(諸説あり、父子が訪れた時は既に大木だったとされ、その神気により霊地と悟り八幡神を勧請したとも)。合戦に勝利した父子はこの地に社殿を建立し八幡宮の分霊を勧請し改めて塩原八幡宮としました。
その後、源氏一族の崇敬社となり治承4年(1180)に源頼政一族が鎧兜を奉納、文治3年(1187)には源有綱が参拝に訪れています。宇都宮氏や小山氏など歴代領主にも崇敬され寛政10年(1798)には宇都宮藩主戸田氏が社殿を再建しています。
現在の塩原八幡宮本殿はその当時のもので一間社流造、桁行1間、梁間1間、厚板葺、江戸時代後期の神社本殿建築の遺構として貴重な事から平成5年(1993)に那須塩原市指定有形文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行4間、張間2間半、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り。又、境内にある"逆杉"は源頼義、義家父子が植えたものとされ国天然記念物に指定され、推定樹齢250年の大栃は那須塩原市指定天然記念物に指定されてます。祭神は誉田別神、素盞鳴命、大山祇命、源有綱。
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