高手観音(湯西川温泉)概要: 高手観音の創建は弘治3年(1557)、本惣戒師が釈迦牟尼如来三十三体観音を安置したのが始まりとされます。その後、御利益のある観音様として広く信仰されるようになり越後守や出雲守、筑前守といった方々が仏像を奉納しました。これらの仏像を仏師国次と住民達が整備して、御堂に手を合わせると西国三十三ヶ所観音霊場と坂東三十三ヶ所観音霊場巡りが出来るようになりました。これらの信仰は現在でも引き継がれ、女人百万遍念仏講や獅子舞の奉納、御参籠祈願などが行われています。現在の建物は安永7年(1778)に再建されたもので宝形造、銅板葺、桁行2間、梁間2間、正面1間向拝付、外壁は板張り、華美な装飾を排した質実な宗教施設です。高手観音は昭和51年(1976)に日光市指定有形民俗文化財に指定されています。又、天保10年(1840)、湯西川の旧家で跡取りとして定められたお品と加助が恋仲となり両家から反対された事を苦として高手観音堂で心中し、冥土で結ばれた事から恋愛成就に御利益があるとも云われています(2人の墓碑が境内に建立されています)。
|