湯殿山神社(湯西川温泉)概要: 湯殿山神社は栃木県日光市湯西川に鎮座している神社です。湯西川温泉の総鎮守である湯殿山神社の創建は不詳ですが、湯西川温泉の開湯時期である天正年間(1573〜1592)に温泉の守護神が勧請されたのが始まりと思われます。当地では古くから出羽三山信仰の盛んな地域で、度々出羽三山(山形県鶴岡市)に講中代参が行われていたそうです。その後、湯殿山神社の分霊(大山祇命)を勧請し出羽三山から持ち込んだ土を盛り社殿を造営しています(出羽三山の湯殿山神社の祭神は大山祇命、月山神社の祭神は月読命、羽黒山神社の祭神は稲倉魂命。ただし、当社では稲倉魂命ではなく出羽命となっています)。その後、出羽三山の講中代参は無くなり、替わりに湯西川温泉で例祭が行われるようになったとされ、現在でも毎年8月中旬頃行われる湯殿山神社祭礼として引き継がれています。例祭は行人が慈光寺の行屋でオコモリを行うなど神仏習合の名残を留めているもので、神輿は慈光寺から湯殿山神社に猿田彦を先頭に渡御し境内には文挟流獅子舞が奉納されます。湯殿山神社祭礼は昭和49年(1974)に栃木県選択無形民俗文化財に指定されています。
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