大谷の奇岩群御止山(宇都宮市)概要: 御止山(標高:184m)は大谷の七名山(鞍掛山:標高492m・男抱山:標高338m・多気山:標高377m・戸室山:標高228m・御止山:標高184m・御岳:標高546m・古賀志山:標高583m)の一翼を担っている山です。山容は大谷石(緑色凝灰岩)で構成され、約2400万年前の海底火山の噴火活動により堆積、生成された比較的に軟らかい性質を持っている為、姿川によって削られ300mに亘って奇岩が重なるような景観を作り出しています。
往時は周辺が田園地帯で御止山の岩肌だけが海に浮かぶような島のような姿だった事から「陸の松島」(松島とは宮城県松島町にある日本三景の一つ。)との異名があり文芸の題材になるなど広く知られていました。又、加工し易かった事から古墳の石室や建築資材など古くから利用され住民にも馴染みの深い石材を産出していました。
御止山の名称の由来は江戸時代に松茸が取れた事から入山が禁止されていたことからと言われ現在では大谷寺(日本屈指の洞窟寺院で本尊である大谷磨崖仏は国指定特別史跡及び重要文化財、坂東三十三箇所第19番札所)が管理しています。又、大正天皇も皇太子時代に御止山山頂に登られ景観を楽しんだとされ山頂には記念碑が建立されています。大谷の奇岩群御止山は平成18年(2006)に国指定名勝に指定されています。
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