福原八幡宮(大田原市)概要: 福原八幡宮は栃木県大田原市福原に鎮座している神社です。福原八幡宮の創建は天喜5年(1057)に源義家が前九年合戦の折、付近に陣を構え、戦勝祈願の為、石清水八幡宮の分霊を勧請したのが始まりとされます。中世は福原を中心に支配した那須氏の崇敬社となり文治元年(1185)には那須与一が社殿を改修しています。
その後も那須家の庇護は続きましたが貞享4年(1687)烏山藩2代藩主那須資徳が御家騒動により改易となり実家がある弘前藩(青森県弘前市)に預かりの身になると庇護者を失います(那須家は後に旗本として復権し寛政2年:1790年には那須資明が社殿の修復を行っています)。
中世から江戸時代まで向いにある金剛寿院伝法寺と神仏混合の形式をもち、明治時代初頭に発令した神仏分離令後に神社として独立し明治5年(1872)に郷社に列しています。現在の本殿の建築年は不詳ですが貞享2年(1685)に修復し、寛政2年(1790)に修築された古建築で、特に本殿は三間社流造、銅板葺きの建物で極彩色に彩られ精巧な彫刻や組物など見所の多い建物です。福原八幡宮の本殿は江戸時代前期に建てられた神社本殿建築の遺構として貴重なことから昭和44年(1969)に大田原市指定有形文化財に指定されています。祭神:誉田別命。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-大田原市教育委員会
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