楡木神社(鹿沼市)概要: 楡木神社は栃木県鹿沼市楡木町に鎮座している神社です。楡木神社の創建は上国(奈良時代に制定された律令国の等級区分のひとつ。)で身分が高い人物が戦死し、その遺骨をもって家臣達がこの地へ逃れ日本武命、武内宿禰命の分霊を勧請し合祀したのが始まりとされます。楡木神社が創建した際には前述した身分の高い人物が所有していた宝物も一緒に埋葬され、江戸時代後期に石垣を改修した時には石棺が発見されたそうです。
度重なる火災や災害などで社殿が大破し社宝や記録などが失われ詳細は判りませんが、この地の産土神として信仰され、寛政12年(1800)頃に編纂された「鹿沼聞書・下野神名帳」又は、万延元年(1860)に編纂された「下野掌覧」には「正一位」という格式で記載されている為、神位が高い神社だった事が窺えます(享保16年:1731年に正一位を授けられたそうです)。江戸時代までは神仏習合し星宮大権現や星宮大明神と称していましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が一掃され明治2年(1869)に楡木神社に改称し村社に列しています。
楡木神社の拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行4間、梁間3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。本殿は桁行1間、梁間1間、栃葺。祭神は磐裂命、根裂命、日本武命、武内宿禰命。
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