板室温泉(歴史)概要: 板室温泉は康平2年(1059)に那須三郎宗重(当時の領主と思われるが那須家の家系図では存在していない。)が那須野ヶ原での鹿狩りの途中に温泉を発見したのが始まりとされます。元禄8年(1695)に会津若松城下(福島県会津若松市)と氏家宿を結ぶ会津中街道が整備されると板室宿が開かれ宿場町の温泉として広く知られるようになり寛政年間(1789〜1800年)には"下野の薬湯"として湯治場として栄えるようになります(実際の宿場町は少し離れた場所に設置され、板室温泉には湯守により管理されていました。湯守は基本的には隠居した老人だったそうです)。
明治時代に入ると戊辰戦争(慶応4年:1868年、4月22日、幕府軍578人、新政府軍約200人、幕府軍が敗退し板室宿にあった28戸中27戸が焼失。)により板室宿が壊滅的な被害を受け、多くの住民が被害の少なかった板室温泉に居を移して温泉地(温泉街)として形成されました。
板室温泉は別名"塩沢の湯"とも呼ばれ塩類を含む無色透明の単純泉で、平均38度程度なので長時間温泉が浸かることが出来ることも効能を高める理由の1つとされます。板室温泉は昭和46年(1971)に国民保養温泉地として指定されています。又、板室温泉の背後にある高台には板室温泉神社が鎮座し古くから温泉治癒した人達が杖を奉納する信仰が息づいています。
板室温泉泉質: 無色透明のアルカリ性単純泉
板室温泉効能: 神経痛・リウマチス・高血圧症・脚気・脊髄病・小児麻痺・鞭打ち症・疲労回復
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