稲岡観音堂(足利市)概要: 稲岡観音堂は江戸時代初期に建てられたもので、桁行き3間、梁間3間、入母屋、鉄板葺き(元茅葺)、正面に一間の向拝、内部の天井は折上組入れ格天井で花鳥画が描かれ、厨子は宮殿造りで木造聖観世音立像(製作年不詳、像高66cm、一木造、彫眼、昭和32年:1957年栃木県指定重要文化財に指定)が安置されています。稲岡観音堂は江戸時代初期に建てられた寺院御堂建築の遺構として貴重な事から平成4年(1992)に足利市重要文化財に指定されています。
境内正面にある仁王門(入母屋、鉄板葺、三間一戸、八脚単層門)は天保5年(1834)に建立されたもので内部には同時代に制作されたと思われる2体の木造金剛力士立像(阿形、吽形共に像高240cm、上半身裸形、玉眼、朱色に彩色)が安置されていて昭和57年(1982)に足利市重要文化財(彫刻)に指定されています。
又、境内に隣接して別当と思われる竜泉寺(真言宗豊山派)の境内には推定樹齢800年、樹高25m、幹周8.2mのカヤがあり昭和37年(1962)足利市指定天然記念物に指定されています(百年程前に竜泉寺が火災により焼失、その火事により片側半分が炭化し、現在でもその跡が見られます)。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-足利市教育委員会
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