名草厳島神社(足利市)概要: 名草厳島神社は栃木県足利市名草上町に鎮座している神社です。厳島神社の創建は平安時代初期の弘仁年間(810〜824年)、弘法大師空海(真言宗の開祖)が巡錫で当地を訪れると弁財天の化身と思われる白い大蛇に導かれこの地へ辿り着きました。空海は霊石、怪石が点在するこの地が比例無き霊地と悟り弁財天を勧請し当社の起源となりました。弁財天は水を司り、その水が川となり多くの農作物を育て事から豊穣の女神として信仰され水源農耕の守護として広く知られました。
その後は長く荒廃しましたが元禄6年(1693)に金蔵院が別当寺院となり当時の領地検分家老に再興の願いを許可され改めて弁財天像が安置し「御舟石」の上に石祠を建立しました。江戸時代は神仏習合し弁財天宮と称していましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が排除され弁財天像は金蔵院へ移され厳島神社として社号を改称しています。
厳島神社は由緒的に奈良時代に弘法大師空海により開かれたのが始まりとされますが、境内にある名草巨石群は圧倒的な景観を作り出している事から古代から自然崇拝の対象になっていたと思われます。実際参拝に訪れてみると神社というより巨石霊場といった雰囲気で、「弁慶の手割石」や「御供石」、「太鼓石」、「石割楓」、「御舟石」など名前がある巨石が点在し中世は修験の場になっていたのかも知れません。
厳島神社境内は名草巨石群(昭和14年:1939年に国指定天然記念物に指定)に囲まれた荘厳な雰囲気で巨石の上部には社殿(木造平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、桁行4間、梁間3間、外壁は真壁造板張り)、境内には御籠り堂、神楽殿が建立されています。足利七福神:弁財天。祭神:市杵嶋姫命。
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【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(関東ふれあいの道名草地区案内図)
・ 現地案内板(足利七福神 弁財天 名草弁天)
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