那須塩原市概(歴史)要: 那須塩原市は古くから温泉地として有名で大同元年(806)には塩原元湯、康平2年(1059)には板室温泉、康治元年(1142)には三斗小屋温泉がそれぞれ発見されています。平野部はほとんど原野に近い状態だったとされ建久4年(1193)には将軍源頼朝らによる那須野巻狩が催されと"曾我物語"に記されています。中世に入ると塩原氏、君島氏(宇都宮氏家臣)、小山氏が支配し、江戸時代に入ると主に大田原藩領と宇都宮藩領に分かれます。
寛永4年(1627)に奥州街道が開削され那須塩原市では鍋掛宿、正保3年(1646)には越堀宿が開かれ、正保2年(1645)には氏家と白河(福島県白河市)をつなぐ原街道が、元禄8年(1695)には会津若松城下(福島県会津若松市)と氏家宿を結ぶ会津中街道が整備されます。戊辰戦争では那須塩原市全域が戦場となり塩原温泉では149戸の民家が会津軍によって焼き討ちにあい、板室や三斗小屋は激戦地となりました。
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